2017.6.20

「若い頃より身長が2センチ以上低くなった中高年の方は、転倒する確率が2倍に高まる?」

 

若い頃より身長が2センチ以上低くなった中高年の方は、転倒する確率が2倍に高まるとの調査結果を、埼玉医大などの研究チームがまとめました。

今月14~16日に名古屋市で開かれた第59回日本老年医学会で発表されたそうです。

要介護状態になっていない埼玉県内の60~70歳代の男女約460人を対象に、身長の変化や体力の調査を実施しました。2年後にアンケートを行い、過去1年間に転倒経験があったかどうかを聞きました。

回答が得られた約380人について分析したところ、20~30歳代より身長が2センチ以上低下していた約150人では、20%が転倒を経験していました。一方、低下が2センチ未満だった人の転倒経験は10%で、発生率に2倍の差がありました。身長が低下していた方が、片脚立ち時間が平均で20秒近く短いなど、体力テストの結果でも差があったようです。

加齢に伴う身長低下の原因は、①水分量の減少による軟骨(椎間板)の厚みの低下、②筋力の低下や生活習慣による不良姿勢、③骨粗鬆症による圧迫骨折などが考えられます。高齢者の場合、転倒による骨折をきっかけに寝たきりになる可能性が高くなります。調査結果をまとめた新井智之・埼玉医大講師(理学療法学科)は「2センチ以上身長が低下すると転倒リスクが高まる。自宅で簡便にリスクを確認する目安として役立ててほしい」と話しています。

日頃から、適度な運動をして筋肉を鍛え、栄養バランスの良い食事を摂り、良い姿勢を保つことがとても大切だと思いました。

 

読売新聞より引用