2017.09.28

「共感覚」という言葉を聞いたことがありますか?

共感覚とは、シナスタジアとも言われ、ある事象、刺激に対して通常で起こる感覚以外に、異なる種類の感覚が生じる特殊な現象の事を言います。人間の感覚は、視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚、の5種類に分けられます。
ところが、共感覚は音を聴いた時に聴覚で音を感じるだけではなく、視覚が働き、色が認識出来たり、形を視覚で判断した際に、味覚を感じるというものです。

共感覚の例として
・文字に色が見える
最も多い共感覚のケースが、文字に色が見えるというものです。欧米人は特に多い傾向にあります。これは言語の違いが大きく関係しています。英語を母国語とする場合、覚える文字はアルファベット26文字です。これらに色をつけて覚えるということ自体は脳にもさほど負担がかかりません。それに対して、アルファベット、かな文字、カタカナ、漢字など、使う文字が多い日本人、漢字を多く使う中国人となると、この共感覚を持つ人間は少なくなる傾向にありますが、稀にこれらの大量の文字を色に識別している人も実在するようです。

・音に色が見える
音となると、音階という文字に変換できる絶対音感もあれば、他に色聴という、色で音を判別する能力を持っている人もいます。音階を色でイメージできる人もいれば、そのメロディー自体に、何らかの色を感じるというひともいます。

共感覚の人は物心つくこらから、共感覚の世界で生きているため、自分の生きている世界が他の人と異なることを気付くことが遅れることもあります。
共感覚は歴史的に見ても、なかなか認めてもらえず、目立ちたがり屋の作り話だと思われたり、ドラックをやっているのだと誤認されたりしてきました。しかし現在、共感覚の存在が科学的に研究されるようになってきました。脳の理解のアプローチの側面として共感覚が注目を浴びるようになったのはごく最近の事です。そのため共感覚については、まだまだ分かっていないことが多くあります。
今はネットで様々な情報が入手できるため、すぐに答えが出ますが、それでも他の人と違う間隔というのに対して違和感を感じ、苦しむ人もいます。ただ、他の人には無い能力になるので、何かに有効活用できる分野へすすめればいいと思いました。

BELCYライフマガジンより引用