2017.7.5

「自分では気づけない?「睡眠負債」とは」

いわゆる「睡眠不足」というと、通常イメージするのは1日3時間睡眠などの生活ではないでしょうか。こうした「極端な睡眠不足」を続けていると、ストレスや疲労の影響で生活の質が低下するほか、さまざまな病気のリスクが高まってしまうことがわかってきています。 ところが、1日6時間程度ねむり、自分では睡眠に問題はないと思っている人でも、実はわずかに睡眠が足りておらず、その影響がまるで借金(負債)のように蓄積することがわかってきました。いま睡眠を研究する専門家たちは、この「蓄積する睡眠不足」を「睡眠負債」と名づけ、対策の重要性を指摘しています。睡眠負債がたまっていると、自分では気がつかないうちに仕事や家事のパフォーマンスが落ちてしまったり、命にかかわるような病気のリスク(癌・認知症)が高まってしまったりする可能性があるというのです。

日本人の睡眠時間は、短くなり続けています。国の調査(国民栄養・健康調査)によれば、睡眠時間が6時間以下の人はH20年には全体の3割未満でした。しかしH27年のデータでは4割近くに急増。逆に、7時間以上の人は大幅に減ってしまいました(34.5%→26.5%)。

では自分に「睡眠負債」があるかどうか、どうすれば見極められるのでしょうか?ひとつの目安は「寝だめ」が起きるかどうかです。週末、光が入らないよう寝室の遮光(しゃこう)をしっかりして、時計や携帯など時間がわかるものを持たずに寝てみます。そして眠気がなくなるまで、ぐっすりと寝ます。(目が覚めても眠気が残っている場合は、2度寝してください。)

もし睡眠負債がある場合、こうした睡眠に理想的な環境では、体は自然に負債を返済しようとします。つまり、普段より睡眠時間は長くなるわけです。遮光して時間を気にせず寝た場合に、睡眠時間が通常より2時間以上長くなった場合は、睡眠負債があると思ったほうが良いということになります。

睡眠負債のリスクがあるとわかったら、どうすれば良いのでしょうか?その方法は、言ってみれば単純です。「これまでより長く寝る」ようにすればよいのです。

ただし、「週末の寝だめ」に頼ろうとすると生活リズムが乱れ、平日の睡眠に支障が出てかえって負債を増やしてしまうリスクが高くなってします。

お勧めするのは、平日の睡眠時間をいまよりちょっとだけ多めにし、週末も同じ時間をキープすることです。1日に必要とされる睡眠時間は年齢によって変わりますが、20~50代の働き盛りの世代であれば、1日に7~8時間程度とされています。いまの自分の生活を振り返り、睡眠が6時間以下であれば、少しでも延ばせるように暮らしのスケジュールを見直してみたほうが良いかもしれません。

睡眠負債が危ない|NHKスペシャルより引用