手根管症候群とは、正中神経が手くびで圧迫される病気です。正中神経は手の感覚,親指のふくらみの筋肉を支配する神経です。正中神経は指を動かす9本の腱と一緒に,手くびの部分で手根管という狭い管を通過します。手根管の屋根にあたる横手根靱帯が厚くなったり腱の炎症が起こることで、正中神経が圧迫されるのが病気の原因です。40代以降に多く、女性と男性の比は1対2~1対5と言われ、女性に多い病気です。日常生活や仕事で手を良く使う人がなりやすい傾向があります。関節リウマチ、長期間の血液透析、手くびの骨折、妊娠が原因になることがあります。
 
症状‥手のひら、親指から薬指にしびれ痛みが出現します。手を使った後に症状が強くなったり、しびれや痛みで夜に目が覚めることがあります。進行すると親指の付け根の筋肉がやせてきます。コインがつまみにくい,ボタンかけがしにくくなります。親指と人差し指の間が大きく開けないので、湯呑やジョッキを持ちにくい、などの症状が現れます。

治療…基本は安静にすることと、薬での治療です。軽傷の場合、1回~数回のステロイド薬などの注射と手首の安静で症状が治まることが多いのです。
症状を改善するには、できるだけ手首への刺激を少なくすることが大切です。安静を保つために2~3か月間、「装具」を装着することもあります。装具はできるだけ長時間着けたほうが効果はありますが、昼間は着けられないという場合は、夜間、寝ている間に着用するだけでも効果があるとされています。

薬物療法…薬には、塗り薬、貼り薬、のみ薬の「痛み止め」、末梢神経を保護・再生する「ビタミンB12」があります。通常の痛み止めでは効果がない場合には、神経障害から来る痛みを抑える「神経障害性疼痛治療薬」を使う事もあります。「ステロイド薬」と「局所麻酔薬」を手根管の中に直接、注射し、炎症を抑え、痛みをとります。

薬や装具などを使っても効果が十分ではなく、「痛みやしびれが強い」、「親指の付け根がやせてきた」、「指の感覚が失われてきた」などの症状がある場合には、手術が検討されます。

                                                (健康チャンネルより引用)