2019.02.12

「アレルギー検査について」

そろそろ花粉症の患者様が増加してきています。そこでアレルギー検査についてもう一度勉強してみました。

 

特異的IgE抗体検査(RAST)
IgE抗体とは、免疫反応に関わる抗体で、特定の食物たんぱくにのみ反応します。
特定の物質に対しこの抗体があるとアレルギー症状がでる可能性があるということで、抗体値を確認する検査となります。確認できる対象項目は約200種と非常に多いため、自分でアレルゲンの疑いがあるものを選択しなければなりません。
例:ハウスダスト、カビ、スギ花粉、そば、卵白、牛肉など。
ただし、抗体の値が高いこととアレルギー症状の強さは一致するとは限らず、抗体の数値が高くても症状が必ずでるわけではありませんので、この数値のみで判断はできない場合もあるということですが、自分の体に持っている抗体がわかるので、血液検査はアレルギーの指標として有効だと言えます。花粉にアレルギーがあると、タンパク質の構造が似ているフルーツにもIgE抗体がある可能性があります。
絶対あるわけではありませんが、気になる方は一緒にフルーツも検査することをお勧めしましょう。

 

スギ・ヒノキ花粉(2~5月) ⇔ トマト
シラカバ花粉(1~5月) ⇔ りんご、なし、桃
カバノキ、ブナ(1~5月) ⇔ りんご
カモガヤ、オオアワガエリ((4~10月) ⇔ メロン、スイカ
ブタクサ(8~10月)⇔メロン、スイカ
フルーツ以外にも ヨモギ(8~10月)⇔セロリ 人参

 

特異的IgE抗体検査(RIST)
この検査は個々のアレルゲンに対してではなく、アレルゲン全体に対しての抗体値を確認する検査です。いわゆる「アレルギー体質なのか!」を確認することができます。
上述のRAST検査と一緒に行うケースが多い、IgE抗体をチェックする検査の一つです。

 

「Viewアレルギー39」について
39項目を一度に検査できるセットです。検査項目は下記の39項目です。

ヤケヒョウダニ ハウスダスト ネコ皮屑(ひせつ) イヌ皮屑(ひせつ) カモガヤ オオアワガエリ ブタクサ ヨモギ スギ ヒノキ ハンノキ シラカンバ ガ ゴキブリ カンジダ アルテルナリア アスペルギルス マラセチア ラテックス キウイ リンゴ バナナ ゴマ ソバ 小麦 ピーナッツ 大豆 米 マグロ サケ サバ エビ カニ ミルク 牛肉 鶏肉 豚肉 オボムコイド 卵白

 

これからの時季にアレルギー検査の依頼が多くなると思います。食物アレルギーは成人よりも小児のほうが圧倒的に多いといわれています。アレルギー検査について説明できるようにしていきましょう。

参考文献:日本アレルギー学会、他VIEW39より