2019.01.11

「大腸がんの兆候見逃さないで 便通の変化に注意」

 

2017年のがん罹患数予測でトップの大腸がん。初期は自覚症状が乏しく見逃しやすい。大腸がんを早期発見するには、便通の変化などの初期症状に気付くことと、検査を受けることが大切。

 

 

腰痛の原因にも

大腸がんの典型的な症状は血便だ。痔(じ)による出血は真っ赤な血が混じる場合が多いが、大腸がんでは黒っぽく見える。便が細切れになる、便の表面にゼリー状の粘液が付く、便秘と下痢を繰り返す、残便感、下血といった症状が見られることもある。便が大腸を通る際、がんそのものや狭くなった腸管が圧迫され、腰からお尻にかけて痛みが出る場合もある。

血便を痔と勘違いして受診が遅れるケースがある。いつもと違う便の状態が続いたら、早めに受診することが大切。

 

 

症状が出づらい右側

大腸がんには、腹部の左側に位置する直腸やS状結腸、下行結腸にできるがんと、右側に位置する横行結腸や上行結腸、盲腸にできるがんがあるが、右側のがんは症状が出にくい。便が盲腸や上行結腸を通過する時点ではまだ軟らかく、狭まった腸管を通過できてしまうため腹痛が起きにくい。また、肛門まで距離があり、途中でかき混ぜられ血液も判別しにくくなる。

早期発見には便潜血検査が不可欠。便中のわずかな血液も検出できる。40歳以上になったら特に症状がなくても、年1回は検査を受けることが推奨されている。

大腸がんの予防法について、運動がリスクを減らすことは実証されている。肥満は大腸がんの要因の一つで、体重コントロールも重要。加工肉や赤身肉の食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎに注意し、喫煙を控えるようこころがける。

                       時事メディカルより引用