2018.10.17

「世界でいちばん「座りすぎ」! 日本人のがん、脳梗塞との関係は?」

TOO MUCH SITTING(座りすぎ)──。数年前から、世界中の健康科学分野をにぎわすようになったフレーズだ。文字どおり、座って過ごす時間が長すぎることを意味し、それによってさまざまな健康被害を引き起こすことが報告されている。

 

WHO(世界保健機関)は2012年、座りすぎが喫煙や偏った食生活、アルコールの飲みすぎと並んで肥満や糖尿病、高血圧症、心筋梗塞、脳梗塞、がんなどの病気を誘発し、世界で年間約200万人の死因につながっている、と発表した。

 

ブラジルのサンパウロ大学の研究者らは16年、「世界54カ国で年間43万人を超す人が、座って過ごす時間が長すぎることが原因で死んでいる」と、WHOよりも直接的な表現で発表している。こうした数値は「たかが座りすぎ」とは切り捨てられないリスクの高さだ。座るというごくありふれた日常行動が病気や死に直結するそれまで思いも寄らなかった“新常識”が世界中で注目を集めている。

座りすぎ問題の日本における第一人者、早稲田大学スポーツ科学学術院の岡浩一朗教授はこう話す。「座りすぎが問題視されるようになったのは2000年ごろ。欧米諸国を中心に研究と対策が進みました。欧米の多くの国々では肥満と糖尿病が『国民病』となっていて、当初の狙いはそれを解消することでした」  日本人の心筋梗塞や脳梗塞の罹患率は高く、がんは死因の「不動のトップ」。座りすぎは無視できない問題である。「しかも、日本人は世界で一番長く座っている国民なんです」岡教授は言う  日本人は勤勉で長時間労働を厭わないから、多くのデスクワーカーが座りすぎに陥っているとも言われる。すでに大手IT企業や外資系企業などでは、スタンディングデスクを導入している例もある。働き方改革の一つとして、座りすぎ対策を進める企業も出てきたようです

 

           gOOニュースより引用