2018.7.31

「健康診断」について

いつまでも健康で過ごすためには、日頃から病気や寝たきりにならないよう、自分自身が健康づくりを実践する必要があります。

病気への対策には、健康的な生活を送って発病を予防する「一次予防」、病気を早期に発見し早期に治療する「二次予防」、病気にかかった後の対応としての治療・機能回復・機能維持という「三次予防」があります。

二次予防として利用できるのが『健康診査』です。健康診査には、生活習慣病予防のための特定健診(メタボ健診)、後期高齢者健診、がん検診などがあります。普段通りの生活をしながら受けることで、異変をいち早く見つけること。少しでも異常値が出たら、放置しないこと。退職しても、毎年受けること――。健康診断は大切です。

会社勤めの時には毎年1回、健康診断を受けていたのに、退職を契機に受けるのをやめた人もいます。しかし、74歳まではメタボ健診、75歳からは高齢者健診が受けられます。自治体が行っているがん検診なども仕事の有無にかかわらず、受診票が送られてきます。会社からの強制がなくても、やはり自分で意識して、健康診断を受けることが大事です。

検査結果の数字が悪いと落ち込むからと、受けるのを躊躇する人もいます。異常な数値が出たとしても、多くの場合は挽回可能です。異常な数値が出がちなことを知らないまま放置しておくことの方が危険で、いつか本当の病気に陥ってしまいます。健康を継続するためには「日々の暮らしをどう見直せばいいだろうか?」とポジティブに考えることが重要です。苦痛にならずに継続できる健康管理を、ぜひ、身に着けていただきたいと思います。

何かの病気で定期的に病院に通っている人は、改めて健康診断などを受ける必要はないと考える人もいます。しかし、健康保険は、問題があるところを診断したり、治したりするために使われる仕組みで、なんでも調べて良いというわけではありません。ですから、病院に通っているとしても、健康診断を受けて、広く自分の体を調べておくことが重要なのです。

いざ、病気が見つかった時も慌てることはありません。健診の結果、要治療となった場合、かかりつけ医で対応できるものは2次検査を受けたり、治療を受けたりできますし、必要に応じて大きな病院を紹介することもできますので、安心です。

元気だと、自分は健康であると過信してしまいがちです。しかし、体が動くことと、体の中で起きていることは、違います。過信せずにチェックしていくことが必要です。健康診査を受けて自分の身体をチェックし、いま一度生活習慣を見直してみましょう。