2018.05.20

「アレルギー性鼻炎と市販薬について」

国民の約4割が罹患しており、近年増加傾向にあるアレルギー性鼻炎。処方薬、市販薬も豊富で、いまや、さまざまな治療選択肢から、患者一人ひとりにあった治療方法を選択できる時代となりました。アレルギー性鼻炎患者本人は、治療に関してどのように考えて、クリニックの受診や市販薬の購入をしているのでしょうか。
今回、アレルギー性鼻炎で医療機関に通院中の患者2,702人を対象に、治療についての考え方に関する大規模調査を実施。市販薬を購入するワケを患者の年代・職業別に分析。医療機関を受診してもらう処方薬と市販薬を使い分ける患者は、どんな事情で、何を期待して、いかなる理由で市販薬を選択するのでしょうか。
調査に参加したアレルギー性鼻炎で通院中の患者2,702人のうち、この1年の間にアレルギー性鼻炎の症状で市販薬を使用したと回答したのは、991人(33%)。なかでも内服薬を使用した患者が26.7%と最多で、点眼薬(19.4%)、点鼻薬(16.2%)と続いています。そこで、市販薬のうち内服薬、点眼薬、点鼻薬のどれを使用したのかを、職業・年代別に分析したところ、内服薬を使用した割合が最も多かったのは20代の就労者で、実に91.1%に上っています。次いで、30代の就労者(83.3%)、30代の主婦(主夫)の(82.2%)と続き、40代の就労者(80.6%)、10代学生(76.7%)、50代の就労者(69.7%)に至るまで、どの職業・年代でも7~9割が内服薬を使用しています。点眼薬では、10代学生(55.8%)や20~30代就労者(それぞれ55.7%、52.5%)が5割程度であるのに比べ、40代就労者は58.9%、主婦(主夫)でも30代の65.8%に比べて40代では71.1%と、年代が上がるにつれて使用している割合が増える傾向がみられ、40代の主婦(主夫)では点眼薬の使用が内服薬(68.4%)をわずかに上回っていました。
市販薬を購入した理由については、全体では「病院に行く手間が省ける」(41.0%)が最も多く、年代別にみても、10代学生を除くいずれの年代でもおよそ4割以上が「病院へ行く手間が省ける」を多く挙げています。

調査では、市販薬を使用する動機についても質問。その結果、市販薬へ期待することとして、「早く効く薬がほしい」、「安全に治したい」、「手間をかけずに治したい)、「良く効く薬がほしい」が多く挙げられていました。これを職業・年代別に分析すると、20代の就労者では、ほかの年代に比べ、総じて市販薬への期待が大きい傾向がみられ、「早く効く薬がほしい」、「手間をかけずに治したい」、「すぐに治したい」に対する期待が特に大きいようです。
2017年は市販薬、抗ヒスタミン薬ロラタジン配合の「クラリチン(R)EX」が、さらにこれまで15歳未満は使用できなかったアレルギー専用鼻炎薬「アレグラ(R)」には、7~14歳の子ども向けの「アレグラFXジュニア」が登場。セルフメディケーション税制の導入もあり、ドラッグストアの市販薬売上が前年を上回っています。医療用医薬品と成分が同じ「スイッチOTC」のラインナップも充実しつつあり、「お金が戻ってくる」という税制面での期待感が、市販薬の使用を後押しすることも考えられそうです。

アレルギー性鼻炎については今年度は増加傾向にあり、今後、医療機関でも患者数の増加が考えられる疾病です。税制との兼ね合いもありますが、医療機関でも今後どのように患者の対応、獲得をしていくのか考えなければならないかもしれません。

アレルギー性鼻炎調査より引用