2018.04.24

「野菜ジュースは野菜の代わりになる?」

野菜ジュースも進化し、様々な種類があります。コンビニやスーパーでは選ぶのに悩んでしまうほど。「1日分の野菜が摂れる」といったうたい文句で販売されている野菜ジュースですが、果たして本当に必要な野菜が摂れるのでしょうか。また、生野菜を食べた時と同じだけ得られるのでしょうか?
生野菜を食べるメリットとして、豊富な食物繊維を摂取できることが挙げられます。しかし、野菜ジュースは、その肝心な食物繊維の含有量が、生野菜に比べてはるかに劣っている場合もあります。食物繊維には、水に溶けにくい不溶性の食物繊維と、水に溶けやすい水溶性の食物繊維があります。便秘解消などに大きな効果を発揮するのは不溶性食物繊維。水を含んで膨らむことで便の量が増える、腸を刺激することでぜん動運動を活発にして、溜まった老廃物や滞留便をスムーズに排出する、といった作用があります。しかし、野菜ジュースの場合、この不溶性食物繊維が充分に含まれないケースが多数。また、加工する過程で野菜が細かく粉砕されてしまうので、食物繊維のパワーを最大限に得ることはできません。更に、野菜に多く含まれるビタミンCは、ジュースに加工する段階で熱や酵素によって壊れてしまうこともあります。生野菜に含まれる食物繊維は、しっかり噛んで食べることで満腹中枢を刺激し、過剰な食欲を抑えられる、代謝酵素が増え基礎代謝UPに繋がります。
どの野菜ジュースを選ぶかも重要です。砂糖や食塩を添加せずに野菜独自の風味や甘みを活かした美味しい物も増えていますが、一方で、果汁の比率が高い物や糖分が添加された物もあるため、原材料や栄養成分をしっかり確認して選ぶことが必要です。野菜ジュースにもカロリーがあります。野菜100%で砂糖無添加の低カロリーなものでもコップ1杯(200ml)で30~80kcalとさまざまです。1日に何杯も飲めば当然カロリーオーバーとなり、肥満の原因にもなりますので注意が必要です。

忙しい生活の中でも、ぜひバランスの良い食事を心がけた上で、野菜ジュースを上手に利用していきましょう。

タニタの健康コラムより引用