2018.03.06

「熟睡の基本姿勢は「大の字」 睡眠時無呼吸なら横向き」

夜中にトイレに起きる、しっかり寝た気がしない、寝つきが悪い、途中で何度も目が覚める、など悩みを抱えている人は多いと思います。睡眠専門医によると、「年齢とともに眠る力は落ちてくる。」といいます。睡眠と深い関わりのあるメラトニンというホルモンの働きが、加齢とともに落ちてくるからです。

眠るときの姿勢は睡眠の質と関係があるといわれています。質の高い睡眠を手に入れるのに必要な2つの要素について。1つ目は副交感神経を優位にすること、2つ目は深部体温を下げることです。
副交感神経は呼吸や血圧、排泄、代謝などを調節している自律神経のうち、リラックスしているときに活発になる神経。深く眠るためには、日中に活発だった交感神経をオフにして、副交感神経を優位にする必要があります。夜中にトイレに起きるのは、交感神経のスイッチが切れていないせいで、腎臓や膀胱が働き、「トイレに行け」という指令が出ていることも要因の一つです。
一方、深部体温は内臓など体の中の体温のこと。朝目覚める頃から上昇を始め、昼間は高いまま、夜にかけて下降します。深部体温が下がると眠くなる仕組みが体にはあり、入眠時には手足から熱を放散して深部体温を下げています。

■副交感神経への切り替えを妨げない姿勢とは
ぐっすり眠るには、副交感神経への切り替えや、深部体温が下降するリズムを妨げない姿勢であることが大事です。例えば腕枕などで体の一部が圧迫されていると、神経も圧迫され、交感神経の緊張につながって、眠りが浅くなります。血行が悪くなれば、手足から熱がうまく放散できないため、深部体温が下がらず、やはり入眠の妨げなります。
体を圧迫せず、血行にも良い基本の姿勢は「あおむけの大の字」。広い面で体重を支え、手足を広げているので、体に熱がこもりにくくなります。ただし、睡眠中は喉の筋肉も緩むため、あおむけで寝ていると舌が喉の奥に落ち込み、気道を塞ぎやすくなってしまいます。いびきや睡眠時無呼吸などの心配があり、楽な呼吸を重視する人には、横向きのほうが向いています。
睡眠の質を上げるには、寝具選びも重要です。腰が沈み過ぎるベッドや、高過ぎたり横幅が短過ぎたりする枕だと、寝返りのたびに交感神経が刺激され、中途覚醒しやすくなります。

■睡眠の質を上げる環境づくり~ベッドと枕をどう選ぶ?
体への圧迫が小さいこと、神経の緊張がないことは良い眠りのために必要な条件です。体のどこかに圧力を集中させず、ゆったりと休むためには、寝具選びも重要です。
(1)寝返りしやすいのは硬めのベッド
寝返りは多い人だと、一晩に数十回打ちます。硬めのベッドの方が腰部分が沈み込まず、寝返りが打ちやすいため、神経も刺激されません。スムーズな寝返りなら安定した睡眠が続きますが、寝返りを打ちにくいと交感神経が刺激されて眠りが妨げられ、自分の寝返りで目覚めてしまいます。
(2)肩の部分が沈むと圧迫が少ない
硬いベッドは、横向きになったとき肩が圧迫されます。面では硬く支え、点では沈む構造の寝具であれば、肩への圧迫が小さいです。
(3)狭いベッドに2人は覚醒しやすい
狭いベッドで一緒に寝ると、相手の寝返りやトイレに起きたときの振動が伝わりやすく、深い眠りを得にくいです。
(4)同じベッドでもマットレスを分ける
マットレスだけは別々にして寝るなどの方法で、振動の影響は軽減できます。
(5)枕の横幅は頭3個分の幅を
枕は高過ぎると気道が圧迫されます。首の部分のアーチを埋める程度の低めのほうが呼吸をしやすく、横幅が十分ある広い枕のほうが、寝返りを打ちやすいです。

(NIKKEI STYLE引用)