2017.7.7

「7月7日はそうめんの日」

7月7日といえば、七夕。でも、「7月7日がそうめんの日」と聞いたら、「なぜ?」と思う人も多いのではないでしょうか。実際、全国乾麺協同組合連合会という乾麺メーカーの団体が「そうめんの日」に設定して、普及活動に取り組んでいます。 日本には確かに地域によって、七夕にそうめんを食べるという風習があります。風習の由来はとても古く、平安時代にさかのぼります。日本の七夕の行事は、宮中や貴族の文化から始まりました。平安時代の書物に、「七夕にそうめんを食べると大病にかからない」という記述が残っています。その後江戸時代には、庶民も七夕を楽しむようになり、そうめんを食べるという風習も広まったと言われています。

 

七夕にそうめんを食べる理由は諸説ありますが、中国から伝統が伝わった説と、七夕伝説に由来しているという説が有力です。

 

中国から伝わったという説について古代中国には7月7日にそうめんの原型である、「索餅(さくべい)」という食べ物を食べると1年間無病息災で過ごせる という言い伝えがあります。この索餅という料理は小麦粉に水を加えた縄状の物です。見た目はあまり似ていませんが、「小麦粉を練った料理」ということで共通しています。古代中国の伝説上の帝の子が、7月7日に亡くなり、その霊が鬼神となって人々に熱病を流行らせたのですが、その子が生前好きだった索餅を命日に供えて祭ったところ、病の流行はおさまったそうです。そこから、「7月7日に索餅をお供えして食べると、一年間流行病にかからない」という故事ができ、この言い伝えが奈良時代に日本に渡り、無病息災の願いをこめて七夕にそうめんを食べる習慣が根付いていったといわれています。

七夕伝説に沿っているという説について。そうめんは他の麺類よりも細いため「天の川」のイメージにもなっております。また、その細さは「糸」にも見立てられます。そこから、天の川にいる織姫のように針仕事が上達するように、という願いを込め、七夕にそうめんが食べられるようになったといわれています。針仕事の上達を願う際は、5色の糸を通していました。この5色は中国の陰陽五行説の五色(ごしき)からきています。5色揃うと厄除けの意味になる事から、そうめんも5色の色付きのものを供えていたとされています。

また余談ですがそうめん(長い紐のような麺類、スパゲッティやうどん、そばも含みます)は風水的には「恋愛運を高める食べ物」とされています。七夕伝説は織姫と彦星の話もあり、ロマンチックな意味を持つ七夕ですからその日にそうめんを食べることは特に意味を持つ過ごし方かもしれません。

ここからの1年の健康を願いつつ、今日七夕の夕食には、そうめんを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。