2017.06.08

「週末老眼」「夕方老眼」その正体とは?

 

老眼とは、ピントを合わせる目の調節力が衰えて、近くのものが見えにくくなることです。誰にでも起きる老化現象で、病気ではありません。

一般には40代以降から老眼になる人が増えますが、最近では20代や30代でも増えています。老眼の原因は、レンズの役割をする水晶体の弾力が加齢ととともに低下することと、水晶体を支える毛様体筋という筋肉が衰えることですが、パソコンやスマホ、タブレットなどで手元を見ることが多くなると、毛様体筋が使いすぎで固くなり、ピント調節機能が低下してしまうのです。

普段は意識していなくても、週末や夕方になると近くのものにピントが合いにくくなると感じることを「週末老眼」「夕方老眼」(現象)と言われています。実際に、月曜日と金曜日のピント調節力を比較したところ、金曜日の方が顕著にピント調節力が低下していたという調査結果もあります。

 

週末老眼や夕方老眼は、目の疲れが解消できずに蓄積されている状態です。気づかず放っておくと、さらに目の疲れが進み、肩こりや頭痛、めまいや吐き気など体の症状を伴うこともあります。

 

週末老眼・夕方老眼は、目の疲れが蓄積している状態です。まずは疲れがたまって老眼の症状を起こす前に、疲れをリセットする必要があります。

また、同じ時間パソコンに向かっていても、週末老眼・夕方老眼になる人とならない人がいます。明るさ、パソコンの角度、イスや机の高さ、作業する姿勢、エアコンで乾燥しやすいなど、目が疲れやすい環境になっていないかどうか見直すことも大切です。

 

●家に帰ったら蒸しタオル

1日のパソコン作業が終わった後に、蒸しタオルで目を温めたところ、低下したピント調節力が回復したという調査があります。やり方は簡単。水にぬらしたタオルをレンジで温めて蒸しタオルを作り、5~10分程度、目の上にのせて温めます。目のまわりの血流がよくなることで、固くなった毛様体筋をほぐす効果があると考えられます。

 

●時々深呼吸してリラックス

夕方になると涙が減ることも、夕方老眼の原因といわれています。オフィスはエアコンで乾燥しがちな上、緊張した状態が続くとまばたきが減り、涙が減ってしまうことで、見えづらくなるのです。時々は深呼吸をしてリラックスし、涙を増やしましょう。

 

●家では度の弱いおうちメガネを

仕事や外出中に使うメガネやコンタクトレンズは、遠くまでクッキリ見えるように矯正しているケースが多いもの。こうした度の強いメガネやコンタクトをかけ続けていると、ピント調節力が衰え、週末老眼・夕方老眼になりやすくなってしまいます。帰宅後は部屋着に着替えてリラックスするように、度の弱い自宅専用の「おうちメガネ」にかけかえましょう。

参考文献/『100円メガネで視力は回復する‼』(平松類著)

明日にサがつく健康情報サイト サワイ健康推進課より引用