2017.04.04

季節性のコリ

春から初夏にかけて発症する花粉などのアレルギー症状。咳やくしゃみだけでなく、肩や首など全身にこりを感じることはありませんか?もしかしたらそのこりは「季節性のこり」かもしれません。

咳やくしゃみをする際、全身に力が入り前傾姿勢となるため、首や肩、背中周りの筋肉がこわばり、負担がかかります。咳やくしゃみが続くことで常に前傾姿勢となり、呼吸筋である横隔膜や肋間筋の可動域が狭くなり、次第に使われなくなると衰えていきます。すると、肺が膨らみにくくなり、酸素の取り込み量が減少するため、息苦しさを感じたり、酸素不足になることで血行不良を引き起こし、身体のこりを感じやすくなります。また、近年「咳エチケット」が浸透したため、咳やくしゃみの飛沫を拡散しないように前傾姿勢となり、身体に力が入るため筋肉が緊張し、血流が悪くなるため、肩、首、背中に張りやこりを感じるようになります。このような悪循環で起こるこりが「季節性のこり」です。

そして、前傾姿勢の時には肺年齢が上昇することも実験で明らかになっているそうです。咳やくしゃみをすると前傾姿勢になるため、頻繁に咳やくしゃみが出る人は姿勢が悪くなります。また、周囲に迷惑をかけまいと手を口の前に当てて身体を縮こませ、うつむきがちになります。春から初夏のアレルギーが悪化しやすいシーズンにこのような姿勢が長く続くと、取り込む酸素量が減り、全身の血流が悪くなって、全身のこりへとつながりますので、早めのケアが大切です。

「季節性のこり」のケアは血行改善がポイントとなります。

1.深呼吸をする

つい浅くなりがちな呼吸。浅い呼吸はさまざまな不調につながります。全身に新鮮な酸素を取り込むためにも深い呼吸をすることが重要です。

2.鼻呼吸をする

鼻呼吸は1回に多くの酸素を取り込むことが可能。また、鼻から呼吸することでウイルスなどの侵入も防ぐことができます。

3.水分をしっかりとる

こまめな水分補給は血流改善に役立つだけでなく、乾燥しがちな粘膜保護にも効果的です。

朝日新聞より引用