2017年3月12日

先日、飼い犬に噛まれて幼児が死亡するという悲しい事件がありました。

現在では犬を屋内で飼っている人は珍しくなく、我が家も屋内で犬を飼っています。

環境省によると、犬のかみつき事故(2015年度)は全国で4373件で、98%が飼い犬でした。

犬や猫などのペットと遊でいるとじゃれて噛まれたりする事があります。深い傷ならすぐに病院に行くが、ちょっとした傷ぐらいならほっといてしまう人は多いのではないでしょうか?

しかしながら、動物の歯は不衛生な環境にあります。

猫や犬に噛まれたとき、狂犬病や破傷風などの特殊な病気だけでなく、一般の細菌感染にも注意が必要です。

日本では狂犬病の発生はみられませんが、海外では犬や他の動物による狂犬病で5万人近くが毎年死亡しています。猫ひっかき病も注意です。

 

[動物に噛まれたときの基本]

1.咬創や唾液が付着した部分は、石けんと流水でよく洗い流します。

2.咬創には清潔なガーゼを当て、包帯を巻きます。

3.犬に噛まれたりしたときの咬創は細菌感染によって化膿しやすく、必ず医療機関を受診すること

 

犬に噛まれたときの感染症に狂犬病があります。狂犬病を発症すれば、致死率はほぼ100%と高いです。

1957年以降、日本国内で狂犬病は発生していません。その背景には飼い犬のワクチン接種や検疫制度が確立され多くの犬がワクチン接種を行うようになったことにあります。

しかし、全ての犬がワクチンを接種しているわけではありません。野良犬などの場合には注意が必要です。

猫による感染症も要注意です。バルトネラ菌による猫ひっかき病(バルトネラ症)は、猫と人間が感染し合う人畜共通感染症です。原因菌であるバルトネラ菌は、犬や猫にとっては常在菌なので症状は起こりませんが、人間が猫に噛まれたり、引っかかれたりすると数日後、傷口周辺が化膿したり、発熱やリンパ節の痛みや腫れが起こります。
自分の家のペットは大丈夫だと侮らず、犬や猫に噛まれたり引っかかれたりした時は必ず医療機関を受診して適切な処置をしてもらうようにしましょう。

参考資料:ヘルスケア大学より「犬・猫に噛まれたときの応急手当」引用