2017.06.09

「高齢ドライバーが起こす交通事故は20代より少ない」

 

高齢のドライバーによる交通死亡事故が相次いで報道されています。 14年に約3600件あった死亡事故のうち、65歳以上の運転者が過失の重い「第1当事者」になったケースは26%だったですが、約10年間で10ポイント近く増えています。でもいま日本では急速に高齢化が進んでいます。それとともに65歳以上の人口が増えているわけですから、事故の件数が増えてしまうのはある意味で当然のことです。年代別の「全件数」ではなく、「その年代の免許保有者10万人当たり、どのくらい事故を起こしているのか?」を調べると、 まず全年代でゆるやかに減っていることです。全体で見ると、10年前のおよそ半分になっています。 交通事故を起こしやすい年代は、「16~19歳」が傑出して多く、それに続くのが「20~29歳」。その次に来るのが「80歳以上」です。70代となると、他の年代とほとんど差はありません。 死亡事故件数も大幅に減っています。80歳以上に限定すると、10年前の半分程度に減っています。ですが死亡事故は80歳以上の危険性が高いことがわかります。ただし「16~19歳」も高く、去年のデータでいえばわずかに80歳以上を上回っています。

データをもとに議論する大切さ                             いま高齢ドライバーが起こす死亡事故が急増していることが強調され、免許返納や認知機能検査などの重要性が指摘されています。 確かにデータからも、80歳以上で死亡事故を起こす危険性が高いことが示されています。 今後、高齢化のなかでこの年代のドライバーの絶対数が増えるのは確実ですから、対策が急務なことは間違いありません。とくに認知症に気づかないまま運転してしまう人への対策は有効だと考えられます。  ただ心配なのは、高齢ドライバーへの風当たりが必要以上に強まることです。実際の統計データは、20代より交通事故を起こしにくいことを示しています

高齢者にとって、自動車の運転が自立した生活の生命線であったり、「誇り」の象徴だったりするケースも少なくありません。 

いま対策が急務だからこそ、「なんとなく危なそう」というイメージではなく、データに基づいて「どんな年代の人に、何をすべきか」を冷静に考えていくことこそが大事なのではないでしょうか。

高齢ドライバーの事故は20代より少ない 意外と知らないデータの真実より引用