2017.5.19

脳梗塞は夏に多い」

脳卒中や脳梗塞と聞くと、寒い冬の病気だと思う人が多いのではないでしょうか。ところが国立循環器病センターの調査で、脳梗塞は夏にも多く発症することが明らかになりました。  脳梗塞は日本人の死因トップ3に数えられる脳卒中(脳血管障害)の1つです。脳卒中には他にも脳出血とくも膜下出血がありますが、脳梗塞が全体の6割以上を占めています。  夏と冬では脳卒中の種類が異なります。冬に多い脳卒中は脳出血とくも膜下出血です。冬は体内の熱を放散しないように血管が収縮するので血圧が上昇し、血管が破れやすくなります。  それに対して夏は脳梗塞が増加します。夏は温度が上がるため、体内の熱を発散しようと血管が拡張すると血圧が低下します。そして、汗をかくことで水分が不足して血液が濃くなり、脳血管が詰まりやすくなります。つまり、夏の脳梗塞は、体内の脱水症状が引き金になることが非常に多いです。

脳梗塞は血の塊(血栓)が血管を塞ぎ、血液が脳細胞に酸素や栄養を運べなくなるために、脳がダメージを受ける病気です。脳に十分な血液が届かなければ脳細胞は壊死してしまいます。  脳の病気の中で、特に高齢者に多いのが脳梗塞です。しかし、脳梗塞は単に加齢だけが原因ではなく、高血圧や糖尿病・心臓病、喫煙や飲酒などの生活習慣の乱れが危険因子となる生活習慣病のひとつです。  脳梗塞の前兆として、体の片側の手足に力が入らない、重いめまい、激しい頭痛、ろれつが回らない、言葉が出てこない、物が二重に見えるなどの症状が現れます。これらは「一過性脳虚血性発作」と呼ばれ、小さな血栓が一時的に血管を詰まらせて起きる症状です。時間にして数分から数十分程度で、一日も経つと症状が治まってしまうので、そのまま放置する人が多く、これが事態を悪化させています。この段階で脳梗塞を疑い、一刻も早く脳神経外科で検査してもらうことが重要です。  脳梗塞の具体的な症状は、脳細胞のどの部分が壊死したかによって異なります。手足の動きに関する部分なら、手足がしびれたり、麻痺して歩行が困難になります。言語に関する部分なら、ろれつが回らなくなったり言語障害が起きます。顔半分に麻痺が残ったり、突然一時的に片目が見えなくなる「一過性黒内障」と呼ばれる症状に陥る場合もあります。高齢者の脳梗塞が寝たきりにつながった場合は、介護の直接の原因にもなります。  また、脳梗塞は再発しやすい病気でもあります。その再発率は年間で約2~3%程度ともいわれ、もし脳梗塞にかかったら、発症後一年間程度は十分注意が必要です。

脳梗塞が起こりやすい時期と時間帯には特徴があります。6月から8月の夏場、睡眠中と朝の起床後2時間以内に集中して発症することがわかっています。起床時には血圧が上昇するので、就寝前と起床後にコップ一杯ずつの水を飲むことが夏の脳梗塞予防につながります。

夏には夏特有の起こりやすい病気があります。飲む水分をうまく調整することで防げる病気もたくさんあります。夏には水分を多くとって健康を維持していきましょう。

引用 magico.storeより