2017.04.20

「紫外線(UV:UltoraViolet)について」

 

【紫外線の種類(UV―A、B、Cの3種類)】

①UV―A:エネルギーは弱いが波長が長く雲や、窓ガラスを透過して肌の奥深く、真皮にまで到達してじわじわと肌にダメージを与える。しわ、たるみなどの肌の老化を招く。

②UV―B:エネルギーが強く日焼けや炎症などすぐに肌への影響が表れ、シミ、そばかす、皮膚癌の原因、目の急性障害(紫外線角膜炎、結膜炎)目の慢性障害(白内障、翼状片)を誘発する、

UV―Bは波長が短いため皮膚の表面までしか届かない。日焼け止めや衣服等で遮られやすい。

③UV―C:オゾン層に吸収されて地上には到達していない。

【紫外線の善悪】

良い点;明るさ、光合成、血行促進、ビタミンDの生成、カルシウムの吸収促進、殺菌、

光線療法(B波の中の一部のみを当てて、乾癬、アトピー性皮膚炎の治療に用いる)

悪い点:日焼け、DNAの損傷、皮膚がん、光老化(シミ、しわ)、免疫力の低下、

角膜炎、白内障を誘発、物の劣化、損傷、退色を促進

【紫外線量の多い季節、時間帯】

5月~9月、10時~14時が最も紫外線が多いといわれている。

【紫外線対策】

・紫外線の多い時間帯の外出はなるべく避ける。

・日焼け止めを塗る。外出するときは毎日使用、特に紫外線のピーク時には1日に数回塗りなおす。

・帽子、日傘、衣服で皮膚を覆う。帽子は、つばが全周にあり広いタイプのものを選ぶ。

・サングラスの使用。いくら肌を紫外線から守っても目から入った紫外線により目の奥の細胞がダメージを受けて脳が反応してメラニン色素を増やす指令を出しシミなどの原因になる。

色の濃いサングラスは視界を暗くして瞳孔を開くのでかえってたくさん紫外線が目に入ってしまう。サングラスを選ぶ時は、色の濃いものではなく、紫外線カット率の高いものを選ぶ。

【日焼け止め、SPF、PAについて】

SPF:UV―Bを防ぐ効果の指標で日焼けにより肌が赤くなり始めるまでの時間を何倍に伸ばすかを表している。「SPF1」は20分と言われているので「SPF25」なら20分×25=500分(約8時間)効果があるという計算になります。強い日差しの中ではSPF30以上が良いと言われています。国内の日焼け止めでは「SPF50」まであります。

PA:UV―Aを防ぐ効果の指標が「PA」でUV―Aに当たった時に、すでに皮膚にあったメラニン色

素が酸化して皮膚がわずかに黒く変化する「即時型黒化」という現象を起こすまでの時間を何倍に伸ばすかを表している。「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4段階があり、「+」の数が

増えるにつれてUV―Aの防御効果が高くなります。即時型黒化には個人差がありますが強い日差しの屋外活動ではPA+++の日焼け止めが適していると言われています。

【日焼けをしたら】

  • 冷やす:冷たいタオルを当てる。氷、流水で冷やす。
  • 水分、栄養(タンパク質)補給、休息、睡眠を充分にとる。
  • 保湿:低刺激のローションや、保湿剤を塗る。コットンでこすらず、手で直接塗るかコットンに湿らせて貼る。強い日焼けは火傷と同様です。化粧水の刺激で痛みがある時や水泡がある時は冷やしてすぐに皮膚科を受診してください。 

                  環境省紫外線マニュアルより